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2、文型の微妙な意味
では、中級の文型のポイントについて、初級と比較しながらもう少し考えてみましょう。例えば、今読んでいる文章の中に「もうあんな人になんか会いたくもありません。」という文が出てきたとします。この文は初級で出てくる「もうあの人には会いたくありません。」という文とどう違うのでしょうか。また、この文はどんなときに使われるのでしょうか。
(10)もうあの人には会いたくありません。
(11)もうあんな人になんか会いたくもありません。
あの人をAさんとしましょう。Aさんは私の友人で、今までずっと親しくつきあってきました。ところがAさんはBさんにわたしの悪口を言ったそうです。わたしはもうAさんに親しみを 持てなくなりました。もうあの人には会いたくありません。もちろん話したくもないし、一緒に何かするのも嫌です。こういう気持ちを表すのに初級の(10)「もうあの人には会いたくありません。」という文では、その気持ちがそれほど強く伝わってきません。しかし、(11)「もうあんな人になんか会いたくもありません。」と言うと、「あの人」に会うのも嫌だという複雑な気持ちや、話題にするのさえ嫌だという強い気持ちを表すことができます。つまり「なんか」という軽視の意味を表すことばと、意味を強める「も」という助詞の両方を使うことによって、それができるのです。このほか中級では、初級で習った単純な文だけでは言い表せないニュアンス(微妙な意味の違い)とか心情を表現する方法が数多くあります。
例えば、主題化という一つの方法をとってみても、中級には話す人の気持ちや評価、判断などの含まれたいろいろな表現の文型があります。
このような中級の文型やことばの使い方を知れば、学習者の日本語はより日本語らしく表情が豊かになってくるでしょう。また、書き言葉的な表現を知れば、論文を書くときに役に立つでしょう。より口語的な言い方を身につければ、日常の会話がもっと自然なものになるでしょう。簡単な初級の言い方とは別の、より微妙な言い方で言おうとするときの、言い方を学んでください。
3、文型のいろいろな働き
中級の他の特徴は、一つの文型にいろいろな意味や働きがあることです。初級で習った文型でも、中級では違う意味に使うことがあります。例を挙げると、
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